ニュース＆ブログ | ビジネスのための「哲学思考」｜ビジネスセミナー

とても根源的な概念として、善悪という言葉があります。
人が何かを判断する際に、良いことか悪いことかは、とても重要な物差しですね。
しかし、これも概念ですから、もし言葉がなければ判断基準になるはずもありません。
何をやっても、人から褒められることも怒られることもないので、やりたいことを自由にやれば良いということになります。

これが、人間の本来の自然の姿ということになります。
しかし、それで良いのかという疑問が湧いてきます。
善悪がないということ自体を、良いのか悪いのかと問いたくなります（笑）

それは、私たちが社会性を持った生き物だから当然です。
なんでも好き勝手にしたら、問題が起こるよね…と感じます。

ここで、ビジネスをする人におすすめしたい物差しがあります。それが「矜持」という概念です。
今の日本人に分かりやすく言うならプライドです。

何をやっても良い。しかし、それをやる事は自分のプライドが認めるのかと言う問いかけの姿勢を持つ事です。
世界には万人が従うべき本質的な善悪は存在しないと言うことを認めた上で、「自分は何に従うのか？」をはっきりと自覚する姿勢です。
自分なりの善悪判断をしっかりもち、それにちゃんと従うこと。

矜持があるかないかは、リーダーシップが必要な人にとってはめちゃくちゃ大事です。
矜持がなくても、法律とか一般常識に従っていれば、問題なく社会生活は送れます。
しかし、そう言う人にはリーダーシップは感じません。
自分はこれだけは大事にしたいのだという主張を持っている人は、とても頼もしく見えます。もちろん言動もそれに従ってないといけませんが。

座右の銘や使命といった言葉と共にぜひ「矜持」も意識してください。
絶対に守りたい行動指針。自分なりの善。それをじっくりと育てていっていただきたいと思います。